INTERVIEW WITH KARL DONOGHUE

ファーとレザーの魔術師、「KARL DONOGHUE」。
デザイナーが語る、素材へのこだわりと愛情。
ファーとレザーという難しいマテリアルを、巧みで高度な技術により美しくモダンなデザインに仕上げる。今季ブランド設立20thを迎えた、英国の上質ブランド「KARL DONOGHUE(カール ドノヒュー)」、デザイナーのカール氏は、ファーとレザーに魅了され、あくまでこの素材で勝負する。「これらの素材には一つとして同じものがない、唯一無二の存在です。大量生産が当たり前の世の中で、ひとつずつ全く違う表情というところに魅了されます。20年前にこのブランドを設立し、初めて扱ったのはラムスキンでした。一言でラムスキンと言っても驚くほどの種類があり、この素材だけでもデザインにおいて無限の可能性を感じました。20thを迎えた今も、他の素材を使わなくてもできることが沢山あり、常に新しいことにチャレンジしています」とカール氏。
限られた素材を自由自在に扱いながら、毎シーズン、新鮮なコレクションを仕上げる。その多彩なデザインのインスピレーション源はどこから?「イメージソースは素材自体から受けます。まずは使用したいファーやレザーを決め、その素材を最大限に生かすデザインは?と考えます。素材に関しては信頼するタンナリー(ナメシ)工場の人たちと密にやりとりし、常に新しいスキンの開発を行っています。各々の素材はどれも表情が違うため。毎シーズン、全く異なる新たなコレクションが生まれるのです」
今季は“リバーシブル”をテーマに掲げた。そこには素材の選定にこだわりがある。「コートやガーメントをリバーシブルにするには、レザーの表と裏の両方が完璧に美しくなければならないです。デザインでごまかしたり隠したりできない。本当に良い素材を見つけ、綺麗に創り上げるのにこだわりました」
“カシミアラム”と呼ばれる最上級に滑らかな新素材などを使用するなど、今季も上質で革新的なコレクションが仕上がった。カール氏の素材への愛情やチャレンジ精神は、20thという節目を迎え、さらに加速する。
KARL DONOGHUEオフィシャルHPはこちら
【showroom SESSION HP】
http://www.showroom-session.co.jp/
