



























シルエットが綺麗なミニマムなワンピースが引き出す内から溢れだす大人の美しさ。ドレッシーな装いには華奢なハイヒールを合わせて。身に纏うだけで、女優モードにシフトする。


春らしい白のプリーツスカートをさらりと着こなす可憐さの中に秘めた気品と潔さ。凛とした姿に映える、洗練された大人の女性の雰囲気を醸し出す。
「誰かにとって意味のあるお仕事にしたい、という想いが強くなりました」
「息子の顔を見ればすぐに母モードに切り替わるし、仕事の現場に行けばすっと背筋が伸びる。息子が寝静まった後のリビングでは、親友でもある夫との寛ぎ時間を楽しんでいます。そうやって、“女優・モデルの自分”“母の自分”“オンナの自分”という3つの自分に垣根を作らず共存して、自然とスイッチしている気がしますね。」
ー女優やモデル業をしながら、夫を支える妻として過ごしてきた彼女が昨年母となった。ますます多忙になったはずの毎日の中でも、今までと同じように仕事を楽しめているその裏には、大親友であったご主人や周囲のサポートによるところが大きいと話す田丸さん。
「働くママにはいろんな負担がかかりがちですよね。息子が産まれて、本当に働くママは大変だなって実感中です。私は有難いことに、たくさんの人たちに助けてもらいながら、こうして子どもが生まれてもお仕事をさせて頂いています。だからこそ、以前よりも自分の仕事や存在が、誰かに取って意味のあるようなことでありたい、役に立ちたいという想いが強くなりました。息子が大きくなったとき、生まれてきてよかったと思ってほしいんです。そのために、まずは私がイキイキと楽しく生きていたいし、今まで以上にお仕事は頑張っていきたいと思っています。」


白を基調にした軽やかなスタイリング。温かみある素材感、色味が母親の柔らかい空気感にリンクする。ナチュラルな組み合わせだからこそ光る小物使いでエレガンスな個性を出して。


家族との休日は、ボーダーカットソー&スウェットでラフに。華を添えるのは印象的なブルーのストール。着こなしを楽しむこと、それがワンランク上の女性を演出する巧みなエッセンス。
「大変なことも多いですが、それ以上にエネルギーをもらっている気がします」
「出産の大変さは考えていたのですが、子育ての大変さまでは産前にあまり考えがまわっていませんでした(笑)。だから、実際経験してみて、こんなに大変なの!っていう驚きの連続でしたね。でも、子どもの成長って、本当にそばで見ていて楽しいんです。昨日までできなかったことが今日はできるというように、日々成長していきます。それを目の当たりにすると、大変なことも多いですが、それ以上にエネルギーをもらっている気がしますね。時間が経つに連れ、新しい命を授かったという感動と実感が沸いてきています。」
ーそんな育児奮闘中の田丸さんに、自分なりの子育て観やポリシーについても伺ってみた。
「パーフェクトなママを目指そうと自分を追い込みすぎてしまうと、子どもと接するときに笑顔がなくなってしまいそう。だから、まずは完璧でいるよりも自分の心にゆとりをもって、笑顔を絶やさないことを心掛けています。自分自身が楽しみつつ、子どもと一緒に母として成長していきたいですね。 また心のバランスを保つためにも、自分の時間は見つけて気持ちをリフレッシュしています。“ながら美容”で保湿パックをしたり、限られた時間の中でバスタイムを楽しんだり。昔よりも時間の使い方が上手になったので、自分の時間を捻出できるようになりました。ファッションもフラットシューズで上品に見せられるスタイルを考えたり、子どもをだっこするためネックレスが付けられない分イヤリングで遊んだり。今までとは違った視点で楽しみを見つけるようにしています。」


メンズライクなロゴTをあえてフェミニンに着こなしたい。春らしい色味をプラスして艶っぽさをプラスすればカジュアルだって上品に。欲張りだからこそ“オンナ”って楽しい!
「女性らしいアイテムに触れることで、余裕のない気持ちが助けられることもある」
ー育児と仕事の両立に忙しい日々を送りながらも、より一層輝いて見えるナチュラルな洗練感。潔いボーイッシュなショートカット姿にも関わらず、どんなシーンでも品のあるオンナらしさが漂う特有のオーラはいったいどこからくるものなのだろう。
「着こなしにオンナらしさを意識することはほとんどありません。でも、女性に生まれてきてよかったなって感じられる気持ちは、おばあちゃんになってもずっと大事にしていきたい。例えば今日の入浴剤をどれにしようかと悩んだり、赤いネイルを塗ってテンションが一気にあがったり…。美しいパンプスに足を入れる瞬間なんかもそうですね。こうした女性らしいアイテムに触れることで、余裕のない気持ちが助けられることだってある。ツヤのある自分に戻るほんの一瞬はかけがえのないもののひとつです。」
ーなにげない日常の中からちょっとした喜びを見つけられるのは丁寧に生きる人の証。それはシンプルでありながら自分らしさをきちんと表現する彼女のファッションにも通じている。
「クローゼットって顔のシワと一緒だなって。持ち主の人となりをストレートに表す気がするんです。それだけにファッションはトレンドを一生懸命追いかけ過ぎるより、まずは自分の感覚を先に優先したいと思っています。流行りだけにとらわれないよう、いつも心掛けていますね。また身につけて心地よいか、何年も長くおつきあいできそうか、いま家で待つ洋服とたちと相性よく交じり合えるか、そんな風にクローゼットに新しい仲間を迎え入れる感覚で慎重にアイテムを選びます。いい仲間が増えていくと、少しのアレンジで変わる新鮮な表情が嬉しくて、明日は何を着ようかなって楽しみになる。ファッションは人生を豊かにしてくれるものだと思うからこそ、自分の一部のようにクローゼット作りを大切にしています。」





